EQ COLLEGEコラム30
怒り× 感情

皆さんは、怒りで後悔をしたことはないだろうか?
私は先日、正にその経験をした。

ある会議でプロジェクトに対する姿勢に疑問のある相手に対し、ややキツイ表現を投げかけたところ、予想外の怒りの感情をぶつけられ、私の怒りにも火が付いた。

そして、思ったことは以下の2点だった。

  1. 最近、怒りの「沸点」が低くなっているように感じているが、それはなぜなのだろうか?
  2. 「沸点」が低くなっているのは、果たして私にだけ起こっていることなのだろうか?
    もしかしたら、世界中で同様のことが起こっているのではないだろうか?

1 については、年齢が関係していそうだ。
高齢者と呼ばれる年齢に差しかかって来たが、バイアスや「こうあるべき」つまり怒りの火種が蓄積しているだろうことが想像される。

2 については、情報を検索すると「キレる高齢者」「キレる若者(17歳)」……と、多世代に渡って沸点が低くなっていることがわかる。
それどころか、世界中にキレる現象が蔓延しているようだ。

なぜ、そのようなことが起こっているのだろうか。

グローバル社会になり情報のスピードが増して、心の余裕が無くなっていること。

あるいは、多様性が増して、これまで接触しなかったような人たち、もしかしたら価値観が異なる人たちと付き合う場面が増えていること。

そして、情報技術などの進化によって格段に生活の利便性が増し、以前であれば我慢できたちょっとした不便が我慢できなくなっている。つまり忍耐力の低下。

SNSやAIといった情報環境によって自分の好む情報のみに囲まれ、異なる意見や多様な視点が遮断される「フィルターバブル」現象がさらに拍車をかけていると言える。

私が経験したような、相手への敬意を欠く言葉を投げかけ、それが怒りの連鎖を生む状況を、多くの(特に大国の)国家元首クラスが日々起こしており、日本を含めて世界の危機的状況は高まっていると言える。

アンガーマネジメント協会の定義によれば、「アンガーマネジメント」とは「怒りで後悔しないこと」だとされる。

感情はポジティブなものばかりではない。

日々の暮らしの中で、粘着性という特性を持つネガティブな感情が占める割合が多いのかもしれない。だからこそ、自分や他者のネガティブな感情を適切に取り扱う必要がある

それが世界の行く末を左右するほどに重要になっていると言えそうだ。

罪のない人たちが、誰かの怒りで後悔しないために……。

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ジャパンラーニング執行役員 キャリアコーチ教育担当 酒井 章
1984年、電通入社。 クリエイティブ部門、営業部門を経て、2004年からのアジア統括会社(シンガポール)赴任時にアジアネットワークの企業内大学を設立。 帰任後は人事部門でキャリア施策開発に携わる一方、東京汐留エリアの企業・行政越境コンソーシアムを立ち上げる。 2019年4月に独立し、(株)クリエイティブ・ジャーニー設立。アルムナイ研究所をはじめ、さまざまな“越境”の取り組みに携わっている。
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